2021.05.7 インフォメーション

健康長寿にカルシウム

  1. はじめに
    皆さんはカルシウムと聞くと、何を思い出すでしょうか?
    多くの方は、骨、ではないでしょうか?
    そのとおり、骨には大量のカルシウムが含まれています。
    人体の構造物としてカルシウムの存在は重要ですね。
    不足すると骨粗しょう症になり、寝たきりや老化の要因となります。
    今回は、一般的に知られているカルシウムの働きではなく、あまり知られていない特殊な働きについて解説したいと思います。
  2. カルシウムの働き
    カルシウムの働きは、次のようなものがあります。
    こんなに・・・って、驚きの大活躍ですね。
    1. 骨の成分
      骨の成分として、カルシウムは重要です。
      骨には、リン酸カルシウムや炭酸カルシウムとして存在します。
      カルシウムが不足すると骨がもろくなり、骨折しやすくなります。
      骨の成分の一つであるコラーゲンは、ビタミンCがあると合成されるので、ビタミンC不足では骨折しやすくなります。
      骨の健康には、ビタミンCも必要です。
    2. 血液凝固をもたらす
      血液が固まるには、カルシウムが必要です。
      病院で採血検査をする際に、血液採取する容器内に白い粉が入っていますが、その粉はカルシウムと結合することで、血液が固まらないようにしています。
      怪我をした際に血が止まらないと大事故になります。カルシウムは命を守るためにも必要です。
    3. 胃酸や膵液、唾液、涙液などの分泌に関係する
      胃液中の胃酸の分泌や消化液となる膵液の分泌、唾液や涙の分泌にもカルシウムが必要となります。
    4. 精神活動に必要
      神経伝達物質が神経細胞内で移動する際にカルシウムが必要とされ、それがないとGABAやセロトニンなどの精神安定作用のあるホルモンの伝達が困難になります。
      すなわち精神活動には、カルシウムが必要です。
    5. 心臓や筋肉の収縮に必要
      筋肉の収縮にもカルシウムが必要です。
      低カルシウム血症では心臓や筋肉の動きが低下し、動きが鈍くなります。
    6. 免疫維持に必要
      癌等に対する免疫の維持にもカルシウムが必要になります。
      カルシウムが不足すると癌や感染症に対する抵抗力が低下します。
      長生きするためにもカルシウムは必要です。
    7. 不足すると脂肪が増える
      カルシウム不足では中性脂肪の合成が促進されます。つまり太ってしますのです。
      ダイエットをするにもカルシウムが必要になります。
    8. カルシウムを補うには
      食事からカルシウムを摂取するには、干しエビ、煮干、干しひじき、どじょう、桜エビの素干し、高野豆腐、ゴマなどを活用して下さい。
      カルシウムの吸収を促進するにはビタミンDが必要です。
      ビタミンDはコレステロールを原料にして、日光浴で体内合成されます。
      紫外線の浴びすぎは皮膚癌の原因になるので注意して下さい。
      ビタミンDは魚や卵、キノコ類に含まれるのでそれらを摂取するといいでしょう。
      高脂肪食、高蛋白食だとカルシウムは排泄されます。気をつけて下さい。
      コーヒーもカルシウムの吸収を下げてしまうので飲み過ぎを避けることです。
      食品添加物に含まれるリンや飲酒習慣はカルシウムの吸収を妨げるので気をつけて下さい。
  3. 調理例
    ここでカルシウムを吸収するための調理例を提示します。
    しらす、キクラゲ、小魚や煮干し、ゴマ、豆類、高野豆腐、野菜類を炒め物、沖縄ではチャンプルーといいますので、チャンプルーにして下さい。
    特に煮干しは、だしに使用するだけでなく、炒め物にも使えるので重宝します。
    あごだしのパウダーは、炒め物やスープに入れるのをお勧めです。
    煮干しとニガウリの甘酢煮、きびなごの酢漬けなどもお勧めです。
    レモン、グレープフルーツ、梅干しに含まれるクエン酸は、カルシウムの吸収を高めます。
  4. まとめ
    カルシウムの重要性、特殊な働きについて語りました。
    調理例で語った通りですが、日本にはカルシウムを多く含む食材が豊富です。
    大豆にもカルシウムが含まれますので、豆腐、おから、煮豆、高野豆腐、豆乳、湯葉など多くの食材が活用できます。
    カルシウムを摂取して健康長寿を勝ち取って下さい。
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