たんぱく質摂取の重要性
1、体を作る栄養素
体を構成する重要な栄養素、たんぱく質がテーマです。
毎日何気なく口に入れている食材の中で、何を摂れば健康にいいか意識しているでしょうか?
3大栄養素としての、糖質、脂質、たんぱく質がありますが、どれが欠けても健康には悪い状態となります。もちろんビタミンやミネラル、食物繊維も大切です。
たんぱく質はその中でもダントツに重要といっても過言ではありません。
肉や魚などの動物、大豆などの野菜からも摂取できるたんぱく質、これは骨や筋肉、皮膚になり、私たちの体を作っている重要な構造体になるとともに、消化酵素、代謝酵素として、体内の分子レベルの代謝や消化吸収に欠かすことのできない、生命維持に大切な成分ともなります。
骨はカルシウムからできている・・・と思っている人が多いのではないかと思いますが、実際はたんぱく質でできています。コラーゲンが整然と結合して弾力性を保ちながらも硬さを保っています。
姿勢を維持するにも運動するにもたんぱく質が必要ということです。
2、老化による体の変化
老化すると筋肉量が減り、骨密度も低下してきます。
血液中では、栄養の指標のアルブミンが減少してきます。
老化は、私たちの体を小さくしていきます。
加齢とともにたんぱく質が失われるので、たんぱく質を摂取しながらも、それらが消化吸収され、その後必要なものに合成されるように、酵素の働きも必要になります。
沖縄では豚肉と豆腐を多用する分化であったことから、たんぱく質の摂取量は他府県よりも多かったことが推測されます。
長寿をもたらすには、ビタミンやミネラルも大切ですが、たんぱく質の摂取にも気を使う必要があります。
3、たんぱく質摂取に参考となる検査
どのようなたんぱく質をどのくらいとったらいいでしょうか?
個別化医療では、ひとそれぞれ・・・というしかありません。
とうのも・・・すでに体のたんぱく質が十分な方もいれば、衰えつつある体で骨や筋肉のたんぱく質が減少している方もいるからです。
検査をすることで今の自分にたんぱく質が足りているかどうかがわかります。
その検査の一つが、体組成計です。筋肉量を標準となる数値と比較して、多いか少ないかを比較することで自分の現在のレベルがわかります。
さらに骨密度検査をすることで骨の状態がわかります。
いずれかにおいて、あるいは両方の検査で、少ないと判定されたら、牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉、卵、大豆などのたんぱく質を補充する必要があります。
4、よく吸収されるために
消化を助けるためには、よく噛むことです。
さらに骨や筋肉を増やすために運動をすることです。
日に当たるとビタミンDが合成されて、これも骨や筋肉を増やすのを助けます。
たんぱく質の摂取ではサプリメントもお勧めですが、私がみる限り糖質が多く入っていて、血糖値が上がりすぎる商品がほとんどで、アスリート以外には勧めづらくなっています。
話を沖縄に戻しますが、沖縄では今では牛肉食が多くなっていますが、本来の琉球料理では豚肉料理が主流です。さらに豆腐、昆布を使った料理が多用されています。
注目するべきは豆腐文化、豚肉文化である・・・ということです。
木綿豆腐から得られる植物性たんぱく質は、豚肉とともに炒めてチャンプルーという形でたんぱく質どうしのコラボとして、効率のいい摂取の仕方をしていました。
このチャンプルーという考え方・・・非常に重要です。
食材を混ぜることで、食材の持つ一部の栄養素の不足を補い合う、食における相互補完がなされるのです。
野菜と肉、豆腐に豚肉と野菜、様々な食材が混ざり合うことで、利用効率の高い食品となるのです。
5、たんぱく質が機能するために
たんぱく質は、血糖値が高いと糖質と結合して本来の機能を失います。これを糖化ストレスと呼んでいます。過剰な糖質の摂取は、血糖値が高くなる結果せっかく吸収されて体内で代謝酵素や体の一部として合成されたたんぱく質の機能を低下させるので、糖質の過剰摂取に気をつける必要があります。
精製糖質などの甘いものの摂取を控えることが重要です。
食物線維やお酢は、糖質の吸収抑制に働くので使えます。
6、まとめ
たんぱく質の重要性について語りました。
食品では肉や魚、大豆から摂取できます。サプリメントでも主に大豆から作られるサプリメントはたんぱく質のいい摂取源となります。サプリメントに含まれる糖質の過剰摂取には気をつけて下さい。